活動の年次記録

東京湾ぐるっと一巡り見学会

平成15年4月22日

新東京丸で「東京湾ぐるっと一巡り」見学会

新東京丸の外観 新東京丸の船内
 
案内役の脇田さん  

 4月22日土曜日。午前中、一時厚い雲が張りつめてきたのでこれは雨かと思ったが、午後になると少々風が強いものの、からっと晴れ渡り格好の海辺日和となった。
 この日、NPO法人<ア!安全・快適街づくり>が主催して「東京湾ぐるっと一巡り」と銘打った見学会が、江戸川区・松江地区有志の人たちの参加で行われた。
 ふだん高速道路やゆりかもめなどの車窓から見慣れている東京湾臨海地区の景観を、船に乗って下から見上げてみることで、また違ったイメージや新たな発見があるだろうと考え、一方で私たちの地元中川左岸の現状と対比することで、その環境の違いを再認識し貰おうというのが、見学会の主な目的であった。
 はじめの内、参加者がどの位集まるか心配したが、事務局の伊東春海さんと私で手分けして町会関係の人たちに声をかけ、当日は総勢53名の参加を得ることができた。
 私たちが乗り込んだのは"新東京丸"という東京都港湾局の視察船で、全長約32メートル、総トン数197トン、白とベージュのツートンカラーが映える素敵な3階建ての船である。この船は、東京港を調査したり研究を目的とする都民団体に平素から無償で運航されており、時には外国からの見学者を乗せて、海運国日本の港湾施設を海外にPRするのに大いに役立っているという。
さて、この"新東京丸"で午後2時に竹芝埠頭を出航した私たちは、案内役の脇田さんの名ガイドに耳を傾けながら、レインボーブリッジの橋桁を横目でやり過ごし、お台場海浜公園や船の科学館を左手に望み、左右にキリンの姿に似たカントリークレーンが立ち並ぶ青梅、品川のコンテナ埠頭の間をすり抜ける。

 中央防波堤の外側をぐるっと回りこんでから元来た航路に戻ると、再びレインボーブリッジをくぐり抜けた辺りで、同船していた東京都港湾局の池田繁敏(いけだ・しげとし)さんと都市整備局の越地壽宜(こしち・ふさよし)さんのお二人が脇田さんに代わって、豊洲、晴海地区の道路や橋の開発事業の説明を行った。この辺りは湾岸から都心へ続く放射線道路が縦横に計画されていて、この地域を臨海副都心として名実ともに東京の顔にしたいという、行政の意気込みが伝わってくる。
 こうして、参加者のそれぞれの脳裏に様々な印象を焼き付けたであろう「東京湾ぐるっと一巡り」は、午後4時少し前、おおよそ1時間半の航海を無事終了した。"新東京丸"の船室を出て桟橋に立つと、4月の明るい日差しと心地よい海風が、心なしか私たちをやさしく出迎えてくれたような気がした。

高田信一(NPO法人<ア!安全・快適街づくり>事務局)

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