活動の年次記録

平成17年総会

平成17年度総会盛会裏に終了

葛飾地元町会の決意表明に会場沸く


平成17年度総会の状況

平成17年度の総会は去る5月16日、葛飾区西新小岩の大成化工(株)会議室に会員以外の方も含めて70名の出席を得て開催された。
冒頭青山前東京都副知事からの祝電披露があった後、石川理事長より「災害は死角を突いてやってきて多くの被害をもたらすので、これに備える必要があること、当NPOもいつ発生してもおかしくない首都圏直下型地震に備えて、この地のおかれている地形的事実を住民に伝え、この事実が被害想定では無視されていることを訴え、取り敢えず減災を図るために防災に対する関心を高めて行きたい」との挨拶があった。

次いで昨年度の活動報告に入り、16年度の中心的活動だった「全国都市再生モデル調査」でとりあげた三つのテーマ(1)地震時堤防決壊による浸水シミュレーション手法の検討、(2)地域が低地であることを住民に認識させる水位表示板の設置、(3)河川冷気と暖気の市街地への影響の調査結果について、各担当事務局員から概略報告が行われた。

質疑応答ではホームペジの掲示板欄に投稿された「スーパー堤防事業は再開発事業ではないのか、またいつ出来るかわからないスーパー堤防の建設は無駄な公共事業ではないのか」という意見をどう考えるかとの質問が出された。

これに対し、理事長から「スーパー堤防事業は少なくとも1ha以上の土地に住む人々に一時移転してもらい、盛土をするものである。ただ、そこに出来た空間の上に単に従来の街を復元するのではなく、もっと住みやすい場所にするように再開発し、街づくりを一緒にやろうと提案しているのである。いい街を造るために総合的にやろうと考えているわけで、このほうが街のためになるのではないか。また、三大公害は大気汚染、水質汚濁、地盤沈下だが、このうち空気と水の汚染は改善されてきれいになった。しかし、地盤沈下は進行こそ止まったものの元には復していない。せめて堤防沿いの土地を元に戻すぐらいは水害に悩まされてきたこの地の人達のわがままでは無いと考え、スーパー堤防事業は必要な公共事業だと考えて活動している」との見解表明があった。

一方地元北新小岩の町会からは自分たちがやるべきことをこの地に居住していない多くの人々が進めていることに感謝すると共に、自分たちも各町会の人々と協働してスーパー堤防実現のために努力したいとの力強い決意表明がなされ、会場は沸きかえった。

この他約1時間にわたり質疑や意見表明が行われたが、16年度事業活動結果と決算、「新小岩公園のスーパー堤防化による安全避難場所確保」を訴えるシンポジュウムの開催を軸とした17年度の事業計画と予算、監事選任などの議案は全て上程どおり可決され、4時半盛況裡に終了した。
引き続き行われた簡素な会費制懇親会でも葛飾の地元町会の方々から当NPOに対し熱い支援のエールが送られ、実り多い総会となった。

pagetop
pagetop