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活動報告の記録

出前授業「親子で語り継ぐ大規模水害時の避難について」中川講師&塩崎講師(2016/12/8)

 
      平成28年度葛飾区地域活動団体助成事業(上期)
 「親子で語り継ぐ大規模水害時の避難について」出前授業報告
 
日時: 平成28年12月8日(木) 14:25~15:10 第6校時
場所: 二上小学校体育館
対象: 第5学年94名
講師: 東新小岩7丁目町会 会長 中川榮久
東京大学 研究員 塩崎由人
概要: 穏やかな冬の日差しが差し込む静かな体育館は、元気な声と一緒に第5学年生が集まり出すや途端に、賑やかな会場となった。
 中川講師は同小学校の課外活動に係わっており、顔見知りの生徒は一人ひとり壇上の資料を手に取り、床に座って授業が始まった。
 
<中川講師、塩崎講師>
 両講師の自己紹介後中川講師の「私を『えいきゅう』と呼んで下さい。皆さん今日は何の日でしょうか?」と、問い掛けたが何の反応も示さなかった。
 講師は、「今日は、今から75年前太平洋戦争が始まった日です。当時、皆さんと同じ年頃の人は私も含め皆、働いていました。
 父は戦争に行き、母は外へ働きに出、家の仕事を皆さんと同じ位の子供は手伝い働いていました。
 ところで、君達ここは水害があると思う人?」突然の質問に一瞬皆きょとんとした表情だった。
 そこで、「ここには水害が来ないと思う人?」と聞くと、「堤防があるから水は来ません。」の答えが一人の生徒から帰って来た。
 講師は、「中村君の答えが正解です。」と名指ししており、彼は以前当NPO活動にも参加してくれた『中村隆三君』の弟さんだった。
 「堤防はずっとつながっているが、どこかで切れると例えば、去年の常総市で堤防が切れたね。中川の堤防が切れたらどこまで水が来ると思う?川と学校とどっちが低い?」と問い掛けた。
 
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 「学校の方が低い。」と答えた生徒が居たが、どのあたりまで来るかは講師が「学校の扉ぐらいまで来ます。」と教えた。
 「そうなると、この辺り一面水浸しとなりますから、その時にみんなの力を借りたい。手許の写真を見て下さい。皆水の中を逃げていますね。でも膝位の深さになったら避難しないで二階以上の高い所へ逃げて下さい。水が来るとここは地盤が低いですからポンプで排水するので、2~3週間は水が引きません。一方、葛飾区役所から避難準備、避難勧告、避難指示と順を追って連絡があります。松戸や土地の高い、親戚の所に早めの避難が大事です。
 
 町会の人達は、体が具合の悪い人を運び又、水が引かない間に底を尽く食料と飲料水を輸送するボートの操作・訓練を小学校プールで重ねています。プールでボートに乗った人いる?」と聞くと、大勢が手を挙げた。
「ボートが来るまで体の弱い人や食料・飲料水が運ばれるのを待って、我慢している人を元気付けるよう君達の力を貸して下さい。もう一度言います。電車・バスで早目に逃げる。
水が来なかったら『良かった。』と言って帰って来る。老人、赤ん坊はもっと早く逃げる。
膝まで水が来たら上に逃げる。町会や消防団の人が助けてくれる。皆さんの力を貸して欲しい。
家の人達とよく話し合って欲しい。高い所へ逃げて欲しい。『俺・私に任せて貰いたい。』の気持ちで一生懸命勉強して下さい。」、と力強く締め括られた。
 
 
中川講師の話を受けて、塩崎講師は、スクリーンに『安全で快適な街を目指して水と親しみ水に備えよう』のタイトルに次いで、阪神淡路大震災の高速道路崩壊や津波画面を示しながら「東日本大震災を知っている?」と聞くと生徒の殆どが手を挙げ、土砂崩れや水害の写真を示しながら、「葛飾区の水害は、今から70年前の水害の経験を生かして工夫すれば、楽しい街に変わる可能性もあります。水があるから災害があるけど、水があるからこそ水と親しめる、私は水を活かした街づくりを研究しています。」 と自己紹介をしながらスクリーンに、中川からスカイツリーが見える写真を映し出しながら早速生徒に向かって、「この写真どこか分かる人?行ったことのある人?」と質問をすると、生徒の多くが「中川!」と答え、中には毎日行っていると答えた生徒もいた。
 
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 「この中川が遊べるようになるといいね。では世界の街を見てみよう!」と言いながら「オランダは、陸地の4分の一がゼロメートル地帯で、街の中に水路が多くあって、船がレストランになってたりして人々は水を楽しんでいます。」と、世界各地の水と共に暮らす様子を映し出すと、生徒達は画面に釘付けになって見入っていた。
殊に、橋の上から川へ飛び込んだり、ヨット遊びをする子に生徒達は、「画面をアップにして下さい!先生は飛び込まなかったんですか?」と興奮気味に発言した。
スクリーンには、アムステルダムのボートハウスや家に芯棒が通っている浮かぶ家、そして貯水池にもなる公園や川遊びをするカヌーが出てくると、講師は「水元公園へ行ったことのある人は?」に、殆どの生徒が手を挙げた。
 
 ベルギーの川端にカフェ・レストランが並び、パリセーヌ川を海辺のビーチに見立て寛ぐ人や砂の城を眺める人々、大きなボールを川に浮かべその中で遊ぶ子供達、一方水の中にある街イタリヤベニスは車代わりにゴンドラが走り、世界中の人がきれいな街にやって来る様子を生徒達は引き込まれるように見入っていた。
最後は水に係わる街づくりが盛んな、お隣り韓国の生れ変った漢江と清渓に憩う人々と、中川七曲りの新装なったテラスとを映し出し講師は、「皆さん!川は楽しさと危険の両方があります。地域の持つ魅力と危険を知り、将来ここをどんな街にしたいかを想像してみましょう。」と結び授業を終了した。
質問コーナーでは、担任の先生から「地域での実際の取り組みは如何でしょうか?」と聞かれた講師は、「近隣の全町会ではボートを購入し、救出・食糧運搬等の訓練を重ねています。」と答えていた。
 
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 「有難う御座いました!」の挨拶後も生徒達は名残惜しそうに、中川・塩崎両講師の周りに集まり、口々に語りかけている姿が印象的だった。
 この出前授業開催に当たり、大変お世話になった影山校長先生はじめ川浦副校長先生、第5学年担任の先生方に心より御礼申し上げます。
 有難う御座いました。
 
 
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