活動の年次記録

平成16年度総会

平成16年5月13日

平成16年度総会を開催


総会で説明する石川理事長


 平成16年度第1回総会・理事会・評議員会が開かれました。
 去る5月13日(木)、午後2時半から、葛飾区西新小岩三丁目、大成化工(株)会議室で、地元の会員を始め、50名以上の出席者により総会等が開かれました。
 沼田 明さんが議長に選出された後、石川理事長がパワーポイントを操作しながら、過去の大地震を教訓に軟弱地盤の低地帯でしぶとく生き抜くため、手法を探って次のような活動をしていると報告がありました。
 平成15年度、主な事業として定期的な見学会や勉強会、11月には葛飾区共催でシンポジウムを開催し、多くの方々に参加していただきました。
 又、ホームページを立上げ、街づくリニュースを発行し、本NPOのPRに努めました。
 更に、地域の方々や各方面のご支援を頂き、健全財政を貫くことが出来ました。

 一方今年度は、これ主での活動を継続すると共に、新しい事業として

①、地震時水害のシュミレーションに関する研究
②、ヒートアイランド防止と河川の冷気利用の研究
③、水位表示板の設置                        等を考えています。

 本年も引き続き、地元町会を始め、国や自治体関係機関のおカをお借りして、積極的に「安全・快適街づくり」実現に努力してゆくとの挨拶がありました。
 次いで,松沢事務局長より議案の説明、宇賀監事より監査報告があった後、質疑応答に移り、出席者から活発な意見や質問が出されました。

 例えば、

Ql:スーパー堤防を作らずに、川底を掘り下げるとか,竣深を頻繁に行えば足りるのではないか。
Al:洪水対策としてはそれで済むかもしれないが、大地震で堤防が1箇所でも決壊したら地盤の低い地域は、一瞬にして魚が住む場所となってしまう。

Q2:仮にスーパー堤防が必要だとしても、流域住民の個人資産を奪うような事業が今の時代出来るわけないのでは。
A2:工事中の転出は必要でも、工事が終われば戻って来て、新しい街に住むようになる。
   その際,当NPOは前よりも安全・快適な街になることを願って活動しています。

Q3:見学会に参加した人たちの反応はどうだったか。又、今後の事業を進めていく上で参考になる事項があったか。
A3:見学会では、船から見える街と川が大変新鮮に写り、水上交通の方が陸上より、人・モノの移動に通しているのでは、更に右岸側の都心に近い方がスーパー堤防が進んでいるように感じたそうです。
   一方参考になった点として、住んでいる人達との意見交換や事業者手前・事業中・事業完成後といった長期的スパンでの見学会の必要性を痛感させられました。
Q4:ヒートアイランドの解消とスーパー堤防との関わりはどうか。

A4:コンクリートで覆われた今の中川堤防が、芝生や樹木で覆われることにより水面の冷気が街の中へも伝わり、気温の上昇が抑えられる。   その実現性や効果について調べてみたい。
  このような活発な質疑応答の後、平成15年度事業報告及び収支決算並びに監査報告は同意されました。

  続いて、平成16年度事業計画と収支予算の説明があり、再び質疑応答に入りました.

Q5:この付近の地盤沈下はどのくらいなのか。又、震度7の地震が来た時堤防は安全なのか。
A5:大正の初めから昭和40年代までに4、0メートル以上地盤が沈下しており、未曾有の地震が襲えば全ての堤防が安全とは言いきれない。
  そのため、スーパー堤防と一体の街づくりの実現を目指して活動している。

Q6:スーパー堤防で立ち退きする人々は川からどのくらいの範囲になり、補償されるのか。
A6:川と平行に丁目や道路が境になり、最も広いところで300メートル位が目安である。
   立退きの必要がないので,補償問題は発生しないが、工事中の仮移転については補償がある.

Q7:荒川堤防は、明治末期から大正にかけて整備されたと聞くが,関東大震災級には耐えられるのか.
A7:お説のとおり、昭和の始めに、荒川堤防が完成 している。
   大震災の影響があったかどうかは、手持ちの資料が今はない。

Q8:NPOにとって地元区からの補助金は大切な財源であり、葛飾区の方に補助金を頂けるかを伺いたい。
A8:区としてNPOの運営に予算面で助成する考えはないが、別の形、例えばシンポジウムを共催するとかの支援は考えられる。

 等の質疑応答がありましたが、議事の中で、来賓の葛飾区の部長さんや国土交通省荒川下流河川事務所の課長さんが答えられる場面もありました。

 次に、議案と役員の選任について同意され、総会・理事会・評議員会は終了しました。
 休憩の後、懇親会に移り、リバーフロント整備センター、荒川下流河川事務所をはじめ東京都や地元葛飾・江戸川両区の幹部職員、地元町会長さん、地元の方々からご挨拶を戴き、終始和やかな中にも、総会で質問できなかった地元の方から、有意義な質問もあって盛会でした。
 予定の時間を大幅に越え夕方6時半過ぎに、散会しました。

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