勉強会の記録

第9回勉強会

「地震で堤防が破れた時」

当NPO石川理事長の講演

当NPO石川理事長の講演

8月10日、上平井集会所で開催された説明会で、石川理事長が講演を行いました。概要は以下の通りです。
[ア!安全・快適街づくりニュース(2006.10.01 vol.9) より]

<防災対策について>
  • ◇皆さんの住んでいるところは、地下水のくみ上げによる地盤沈下のため、いまや海抜マイナス2~3メートルの土地になっていること、今は関東大震災級の地震にも耐えられる堤防に守られているとはいえ、もしこの堤防が無かったら干潮になってもお魚さんが泳ぐ所に住んでいるということを認識していただく必要があります。
  • ◇防災対策というものは、過去の災害を教訓として、同じような災害が起こったとしても、それに耐えられるような改良が常に行われています。
  • ◇しかしながら、人間のやることには常に「死角」があります。とくに直下型の地震では「想定外」のことが起こるのは、阪神・淡路大震災で高速道路が倒れたり、古くは新潟地震の際、液状化現象で4階建ての鉄筋コンクリートのアパートが土台ごと倒れたことからも明らかです。
  • ◇この地も安全な堤防に囲まれているからといって安心せず、万一堤防が破れたときに備えて、常に避難の準備をしておくことが必要です。地震水害の場合には、まず「生きているだけで丸儲け」と考え避難することが第一です。
  • ◇このためには、避難するための道路はどうなっているか、公共の建物や公園、民間の高い建物等、避難できそうな場所は何処にあるのか、そこにはどれだけの人が避難できるのか、災害弱者としてのお年寄りの避難は可能なのか等、自分たちのおかれている環境を知っておくことが必要です。
<「市民の安全を守る君」について>
  • ◇「市民の安全を守る君」は、避難のために必要な情報をデーターベース化した後、浸水シュミレーションを行いました。ある地点で浸水が始まったとすると、その後時間の経過とともに浸水地域がどのように拡がっていくのかを表示しています。
  • ◇しかし、現在のデータは荒川下流河川事務所から提供された洪水によるオーバーフローの水の拡散状況を表したものであり、地震による堤防決壊時の浸水区域の広がりについては、今後の研究が待たれます。
<新小岩公園のスーパー堤防化について>
  • ◇新たな避難場所として、例えば中川左岸の上平井橋付近(通称七曲がり下流部)がスーパー堤防化された場合には、その地域の避難人口に対し、それを収容する人口が上回るようになる等のモデルケースが示されています。
  • ◇スーパー堤防による「現代の輪中堤」が出来上がれば、一層安全な街となりますが、そのためには住民の皆さんの協力とともに莫大なお金と時間がかかります。
  • ◇このため、第一段階として新小岩公園をスーパー堤防化し、そこを防災拠点として一時避難の中継基地とすることが考えられます。
  • ◇更に、もっと身近な避難場所として、後建設される新築ビルには、より広い廊下やエレベーターホール、子供たちのプレイルームや談話室を設けさせ、それを緊急時の避難場所に当てることが考えられます。その見返りに、その部分の面積を容積率から除外したり、建物全体の容積率に特例を設けることで、建設費の増加をカバーさせる等の方策がとられることが期待されます。
  • ◇皆さんが常日頃から集まって意見を出し合い、みんなで自分たちの避難の方法を考え出してください。追ってこのためのワークショップを開催したり、話し合いのための基礎データを提供していきたいと思います。
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